予備試験の答練は受けるべき?答練の活用方法をご紹介します!

予備試験

予備試験の勉強を進める上で、答練はアウトプットのための重要な機会になります。ただ、いざ答案を書こうとしても、問題をちゃんと解けるのか不安でなかなか踏み出せないという方も中にはいると思います。

そもそも答練って受けた方が良いのか?答練を受けることのメリットと、答練を受ける際に気を付けなければいけない点をご紹介します。是非ご参考にしてください。

1 予備試験における答練とは

答練とは、端的にいうと、答案を書く練習のことをいいます。

予備試験の論文式では、全10科目から出題されます。法律基本科目・法律実務基礎科目については、A4サイズの解答欄が、両面に4ページ分あり、一般教養科目については、A4サイズの解答欄が、片面に2ページ分あります。

試験本番では、このようにA42枚から4枚にわたり答案を書く必要があるので、事前に答案を書く練習が必須といえます。

2 予備試験の答練は受けるべき?

答練は、アウトプットのための重要な機会であるのと同時に、自身の課題を把握することができるので、何度もやることをおすすめします。

ただ、答練といっても、過去問答練や、演習としての答練など、様々な答練があります。予備校が作成したオリジナル問題を解く答練もありますよね。

様々な種類の答練がある中で、どの答練を受けた方がいいのか、迷っている方もいると思います。

特に社会人の方は、時間が限られている中で優先順位を決めて勉強していかなければならないので、答練といってもどの答練を優先すべきか、悩むと思います。

結論からいうと、答練の中で最も優先すべきは、過去問答練になります。

過去問を解くことで、これまでの出題の傾向性を把握することができるので、何が一番問われていて、合格のために何が一番重要なのかが見えてきます。

そうすると、必要な学習範囲が見えてきて、インプットすべき重要な判例や知識を優先して勉強していけば、とても効率的な勉強ができるようになります。

また、実際に試験本番で出題される問題を解く練習をしていくことで、時間内に答案を書ききる訓練ができるなど、自己分析をするための重要な機会になります。

さらに、過去問を解くのと同時に、重要なことは、添削を受けることです。自分で解いて、解説を読んだり参考答案を読めば、それで足りるのではないかと思うかもしれませんが、最初の段階では、書いた答案がどれくらいの出来なのかは、自分で判断することは難しいといえます。

周りに添削をしてくれる予備試験合格者がいない場合は予備校などを利用して、添削の機会も是非受けてみてください。

3 答練を受ける際の注意点

(1) 目的を決める

上記では、添削を受けて客観的なアドバイスを受けることが大事であることをお伝えしましたが、最終的には、自分が書いた答案を自分で分析できるようになることが大事になります。

合格者の中には、最初は答案を書く度に合格者に添削をしてもらっていたが、最終合格した年では、ほとんど添削は受けず、自分で自己分析をしていたという方もいらっしゃいます。

要するに、自分の中で、「この程度の答案を書ければ合格答案になる」というものが判断できるようになることが大事になります。

答練を実際に受けていくと、自分の弱点や課題が自ずと見えてきます。例えば、人によっては、試験時間開始から20分経った頃から集中力が切れてしまう方、途中から文章がぐちゃぐちゃになって読み手に伝わりづらくなってしまう方、答案構成がうまくできないまま答案を書き始めてしまう方など、様々あると思います。

これを一度に克服することは難しいことなので、最初は一つ一つの課題を克服するトレーニングをしていきましょう。

その過程では、答練を受ける際に、「時間内に答案を書ききる」「分かりやすい文章を書く」などと、目的を決めてから問題を解いてみてください。

答練は、体力も時間も消耗してしまうので、その時間を無駄にしないためにも、自分の課題を明確にして、その課題を克服することが重要になります。

(2) 自分の課題を洗い出す

自分の課題を見つける作業も容易ではないと思います。例えば、予備試験の過去問答練をやった後、参考答案を読みながら自分の答案と読み比べて、何が書けて何が書けなかったということは簡単に見つけることができますが、そこで自己分析は終わりません。

例えば、ある論点に気づけなかった場合、ただ単に知識不足という理由をしてしまうと、その後の勉強が知識のインプットをひたすらやるということに繋がってしまいます。知識をインプットすることが悪いということではなく、実際の敗因は知識不足ではない可能性があるのです。

なぜその論点気づけなかったのか、知識がなくてもどうすれば気づけたのか、などと、深く分析して初めて敗因が分かるということになります。

予備試験は知識の多さで決まる試験ではなく、知識だけでは解決することのできない難しいことが問われます。分からないから書けないという思考に走るのではなく、その場合にどう書くのかという意識で頭を働かせる必要があります。

(3) 成績で一喜一憂しない

予備校を利用して答練を受ける方は、日頃から答案を書き、成績が返ってくると思いますが、これまでご紹介してきたように、自分の課題を見つけるために答練を受けるので、成績が悪くても、落ち込む必要はありません。

また、採点表も予備校が作成したものに基づいているので、それが本番で同じ点数になるとも限りません。

実際に、答練の成績が悪くても合格された方は大勢います。

答練は予備試験に合格するための過程にすぎないので、成績は気にせずに取り組んでいきましょう。

(4) 時間配分に気を付ける

予備試験において、途中答案(時間内に答案を書ききれずに終わってしまう)は、不合格の要因となってしまう最大の敵といえます。

特に途中答案で悩んでいる方は、なるべく答練をたくさんやっていただくことをおすすめします。その際には、設問ごとの時間配分に気を付けてください。

特に、答案の書き始めでは、どうしても論述の量が多くなりがちです。また、最後の設問ほど多くの受験生が時間不足で書けないことが多いので、ここで他の受験生よりも余裕をもって論述することができれば、相対的に良い成績が狙えます。予備試験は相対評価なので、他の受験生に書き負けないためにも、時間配分には気を付けましょう。

途中答案は簡単に直せるものではないので、日頃から途中答案にならないために答案をたくさん書いて、試験本番までに克服しましょう。

▼こちらの記事も合わせてご覧ください。
予備試験論文式の対策と勉強法とは?おすすめの勉強法を解説

4 おすすめの答練

多くの予備校から様々な答練のパッケージがリリースされています。

自分に合った答練でアウトプットのスキルを磨きましょう。

ここでは、答練を提供しているおすすめの予備校をご紹介します。

答練名 予備校 価格
2022年合格目標 予備試験 答練パック 伊藤塾 144,500円
予備試験答練 アガルート 74,250円
予備試験合格答練パック<基礎答練付> Web通信講座 Wセミナー 265,000円
予備試験スタンダード論文答練(夏期+第1クール+第2クール)フルコース 辰巳法律研究所 通学部327,200円

通信部353,700円

※2021年9月時点の資格スクエアメディア調べ

※最新の情報については各予備校のHPにてご確認ください。

5 サマリー

答練は、やればやるほど必ず上達します。答案を何度も書く作業はとても大変ですが、論文式試験では、これが合格に近づく最速の方法なので、是非最後までめげずに取り組んでいただけたらと思います。

6 まとめ

  • 予備試験の答練は、自分の課題を洗い出すためにも、受けるべき
  • 優先順位として、過去問答練が最も重要
  • 答練を受けた後、書けなかった部分については、深く掘り下げて自己分析していきましょう
  • 答練の成績よりも、答案の内容が重要なので一喜一憂せず取り組みましょう
  • 途中答案にならないためにも、時間配分に気を付けましょう
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