難関国家試験の一つである予備試験の合格率は例年4%ほどを推移しており、そのハードルはとても高く簡単に合格することができません。
「合格者はいったいどのくらい勉強して合格したのだろう?」
と思われる方も少なくないのではないでしょうか。社会人や現役の大学生、法科大学院生、昨今では高校生の合格者もおり、法曹への最短ルートとの呼び声が高い予備試験ルート。
社会人、学生問わずそれぞれ限られた時間の中で勉強時間の捻出に工夫をし、効率良く対策しなければなりません。
この記事では、合格までにかかる勉強時間と限られた勉強時間の中で予備試験合格を目指す方法について解説します。
1 予備試験合格に必要な勉強時間は?
法律学習未経験者の場合は、予備試験の合格までに必要な勉強時間は2000時間ほどといわれていますが、個々の置かれている環境などにより異なります。いったい合格するまでにどのくらいかかるのでしょうか?
合格に必要な時間 | 平日の可処分時間 | 土日の合計可処分時間 | 1週間合計勉強時間 | 合格までにかかる日数 |
2,000時間 | 1日2時間×5日間=10時間 | 1日4時間×2日間=8時間 | 18時間 | 2000時間÷18時間=111週間(2年7週間) 2年2ヶ月ほど |
1日3時間×5日間=15時間 | 1日5時間×2日間=10時間 | 25時間 | 2000時間÷25時間=80週間(1年28週間) 1年7ヶ月ほど | |
1日4時間×5日間=20時間 | 1日6時間×2日間=12時間 | 32時間 | 2000時間÷32時間=63週間(1年11週間) 1年2ヶ月ほど |
上記は、およその目安ですので、この期間に予備日や休日を適宜プラスして目標合格年度を設定してみてください。
一見すると、特に社会人の方は「平日1日4時間は厳しい。」と思われるかもしれませんが、決して無理な数字ではありません。
例えば、平日4時間勉強する場合に往復の通勤・通学時間で2時間使えるとすれば、机に向かって勉強する時間は2時間ほどです。朝晩1時間ずつ勉強時間にあてることはそこまで難しくはないのではないでしょうか。お昼休憩に気が向いたら20分は過去問を解いてみる、論証の確認をしてみる、など勉強を進めていくとスキマ時間にやりたいこと・やらなければならないこともおのずと見えてくるものです。
そもそも、予備試験の具体的な学習内容はどのようなものなのでしょうか?
予備校を利用した場合の一般的な勉強の流れを簡単に確認してみましょう。
①講義を受ける
②該当箇所のテキストを読む
③条文や判例の確認する
④アウトプット(過去問を解く 短答・論文)
⑤答練・模試を受ける
など
これら一連のタスクをルーティーン化し全ての科目について行います。また、予備試験の合格にかかる年数は個々の事情(おかれている環境や年齢、記憶力等)により異なりますので一概にはいえません。1年ほどで“一発合格”する人もいれば、仕事や家庭などと両立しながら3〜5年かけて合格する人もいます。
いずれにしても無理な勉強スケジュールは、挫折の原因となりかねませんので気をつけていただきたいところです。
2 予備試験の勉強時間の配分について
予備試験のオンライン予備校 資格スクエアによると、予備試験の勉強時間の配分のポイントは下記のとおりです。
〈予備試験の勉強時間配分のポイント!〉
■圧倒的に論文を中心に勉強するべき ■短答:論文の比率は、2:8 ■短答式試験の直前期に限り、逆転させて短答中心の勉強をする ■口述試験は論文式試験終了後から取り組む姿勢で良い |
予備試験は、「短答式試験」「論文式試験」「口述試験」の3つの試験形式で構成されていますが、どの時期にどの試験の勉強をどのくらい行えば良いのかが悩みどころです。このバランスを間違えてしまうと、永遠に論文式試験を突破することができずに最終合格することができなくなってしまいます。
“論文式試験を制するものが短答式試験を制する”
などといわれるほど論文式試験の勉強が非常に大切です。
その点を念頭に置きながら、以下でそれぞれの試験における時間配分について詳しくみていきましょう。
(1) 短答式試験
先にも触れたとおり、日頃から論文式試験中心のスタンスで勉強を進めていきましょう。基本は、短答:論文の比率は、2:8です。
なぜなら、論文式試験の学習は短答式試験の学習内容を包含しており、論文式試験で得た知識で短答式試験の問題を解くことができるからです。言い換えれば、論文式試験の勉強が手薄だと短答式試験で正誤を見抜けず得点につながりません。ですから、インプットは早めに終わらせて、「わからない箇所は論文の勉強でカバーできる。」というくらいの気持ちで前に進みましょう。
そして、短答式試験試験直前になってからは、これまでの勉強を一転させて短答式試験に特化した勉強をする必要があります。いわゆる、短答プロパーと呼ばれる特有の細かい知識を網羅しなければなりませんので、短答過去問集や六法、テキストを根気よく回していく勉強時間へと切り替えましょう。
(2) 論文式試験
論文式試験の勉強は、短答式試験対策としても有効であることは前述のとおりです。論文式試験の勉強時間の割合は8割程度が望ましいですが、もう少し具体的にいえば、普段から論文学習をしているときにおいても条文を逐一チェックする癖をつけておくと短答式試験で問われる条文知識に役立ちます。
また、判例知識に関しても、短答式試験では問われることが多いので、論文学習をしていくうえで出てくる度に重要な判例に目を通しチェックしておけば、後に役立ちます。
少し厳しい言い方をすれば、論文の知識で解ける肢の正誤があいまいでは、短答式試験の合格は遠のいてしまいます。
(3) 口述試験
口述試験に関しては、日頃の学習を行ううえであまり意識しなくても差し支えないでしょう。対策は、論文式試験が終わったタイミングでいくつかの模擬試験で対策をするというイメージです。とはいえ、油断は禁物です。論文式試験が終了してから口述試験までは例年、2週間ほどですので、論文式試験に合格した実力をキープしながら口述試験特有の試験方式を模擬試験で練習するというスタンスで対策されることをおすすめします。
3 予備試験に合格するためにスキマ時間を活用しよう!
忙しい中でも予備試験の合格を目指すのであれば、日常のスキマ時間をフル活用する方法がマストです。勉強時間は、机の前に座り勉強することに限ったことではありません。
例えば、通勤・通学時間、移動時間、ちょっとした待ち時間などもしっかりと集中して「今できる最大限のこと」をコツコツと行えば立派な勉強時間です。スマホ一つあれば、勉強ができる時代ですから、フル活用して自分なりの勉強時間捻出を工夫してみてくださいね。特に、資格スクエアの短答アプリは復習機能もあるのでスキマ時間の活用におすすめです!
「頑張りすぎて、休憩せずに心身ともにパンクしてしまった。」ということのないように、時には適度な休憩を挟みながらメリハリのある勉強を心がけましょう。
健康維持のための規則正しい生活は、長丁場となる受験勉強生活の中では大切なことのひとつですので心に留めておいてくださいね!
4 予備試験に効率良く合格するためには予備校利用がおすすめ
効率良く予備試験の合格を目指すのであれば、予備校の利用は欠かすことができません。
予備校は、予備試験を研究し尽くしたプロ集団です。法改正や試験制度の変更、傾向と対策、合格者・受講生のデータなどあらゆる角度から予備試験ひいては司法試験を研究しています。そこから導き出される最も効率の良いカリキュラムや教材を制作しているといえますので、個人でこれらを全て行うことは至難の技です。肝心の予備試験に合格するための勉強時間が取れなくなってしまえば、本末転倒となってしまいます。
ひと口に予備校といっても、老舗予備校から新興予備校まで多くの予備校があり、受講費用やカリキュラムもさまざまです。「何を基準にして選べば良いのか?」という素朴な疑問が生じますが、答えは至ってシンプルです。
限られた勉強時間で予備試験の合格を本気で目指すならオンライン学習に特化した資格スクエアがおすすめです。
勉強時間の捻出に悩む状況下において、最高の結果(合格)を引き出すには、効率の良いカリキュラムと教材が重要です。
〈資格スクエアのおすすめポイント!〉
■スケジュールに迷わない!“逆算思考”の効率的なカリキュラム 「合格」から逆算し、どのようなカリキュラムで、合格するまでに何をどのようにどの教材を使用し学習をすれば良いかを明確に示しているので、日々の学習を効率良く進めることができます。法律学習未経験者の方も安心です。また、ご自身の勉強の可処分時間や学習経験などに沿った個別最適化されたカリキュラムで合格を目指すことができます。 ■論文添削は業界最多の205通! 予備試験は、「論文式試験」が天王山であり、日頃から論文式試験を中心とした学習を行うことが合格への近道となります。資格スクエアのカリキュラムは、論文学習を主軸としたカリキュラムで添削数も豊富なので実力が身につきます。 ■いつでもどこでも何度でも勉強できるオンライン学習 勉強時間の捻出が難しくても、スマホ一つあれば通勤・通学などのスキマ時間を勉強時間に変えることのできるオンラインツールが揃っています。もう、重たい六法やテキスを持ち歩く必要はありません。オンラインで完結することができます。 |
合格するためには、何をどのように学習すれば良いかが明確に示されているという点は、限られた勉強時間の中で予備試験に挑む受験生にとって、道標となり目標が立てやすくなります。
また、限られた時間だからこそ受講費用も出来るだけ抑えたいと思われるのではないでしょうか?資格スクエアは、コストパフォーマンスに優れている点も魅力の一つです(製本テキストなしプラン599,800円(税別)〜、製本テキストありプラン639,000円(税別)〜)。オンラインに特化した予備校だからこそ、校舎を持たず華美な製本などを排除しコスト削減が実現しています。
予備試験に合格することは簡単なことではありませんが、ご自身に合った予備校を見つけて法曹への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
5 サマリー
予備試験に合格するまでにかかる時間は2,000時間ほどであり、忙しい社会人や学生がこの勉強時間を捻出するためにはスキマ時間の活用は欠かすことができません。ご自分に合った予備校を見つけ良いスタートダッシュを切ってくださいね。
まとめ
- 法律学習未経験者の場合は、予備試験の合格までに必要な勉強時間は2000時間ほどといわれており個々の置かれている環境などにより異なる。
- 予備試験の勉強時間の配分は、短答:論文の比率は、2:8で日頃から論文式試験中心の勉強を行うべき。
- 忙しい中でも果敢に予備試験の合格を目指すのであれば、日常のスキマ時間をフル活用する方法がマスト。
- 限られた勉強時間の中で効率良く予備試験の合格を目指すのであれば、予備校の利用がおすすめ。
- 限られた時間の中で最高の結果(予備試験合格)を引き出すには、効率の良いカリキュラムと教材が揃ったオンライン学習に特化した予備校「資格スクエア」がおすすめ。