在学中に予備試験を目指そう!在学中に予備試験を受験するメリットやスケジュールについて解説!

予備試験

予備試験には、受験資格がなく、高校生でも受験できることもあって、年々受験生も増加している人気の国家試験です。予備試験は司法試験の受験資格を得るための試験ですが、大学在学中に予備試験を目指すことのメリットがたくさんあります。

この記事では、在学中に予備試験を受験するメリットやスケジュールについて解説します。

1 大学生(在学中)の司法試験合格者は年々増えている

年度 受験者数 合格者数 合格率
平成29年 93 89 95.70%
平成30年 119 112 94.10%
令和元年 96 95 98.90%
令和2年 150 146 97.30%
令和3年 158 155 98.10%

出典:法務省 

上記の表のとおり、大学生(在学中)の司法試験合格者数は年々増加しています。また、司法試験の合格率も毎年9割を超えており、高い合格率を維持しています。

大学生が司法試験に合格するためには、予備試験に合格することで司法試験の受験資格を得るルートを選択することになりますが、この高い合格率からすれば、大学在学中から予備試験・司法試験を目指すことに大きなメリットがあるといえるでしょう。

2 在学中に予備試験を受験するメリット

(1) 早期に法曹を目指せる

司法試験の受験資格を得るためには、予備試験に合格するというルート(予備試験ルート)以外に、法科大学院を修了することで受験資格が得られるというルートがあります(法科大学院ルート)

このルートは、従来は大学入学から最短で法曹になるまでに約8年かかりましたが、2020年4月に施行された「法曹コース」により、最短で約6年で法曹になることができるようになりました。

また、令和5年からは、法科大学院に在学している間に一定の条件を見たすことで司法試験を受験することができるようになります。

もっとも、法曹コースでも、約6年かかるのに対して、予備試験ルートは、仮に1年で予備試験に合格し、その翌年に司法試験に合格することができれば、最短で約4年で法曹になることができます。

法科大学院ルートよりも、予備試験ルートの方が早期に法曹を目指せるといえます。

(2) 法科大学院の学費がかからない

法科大学院ルートでは、年間約100万円の学費がかかってしまうのに対して、予備試験ルートでは、学費がかからず、教材やテキスト代でおさまります。

大学在学中に予備試験に合格することができれば、少なくとも法科大学院に進学する必要がなくなるので、学費を捻出する必要がなくなるという点は経済的なメリットとして大きいでしょう。

(3) 予備試験合格者の司法試験合格率がNo.1

▼令和3年度司法試験法科大学院別合格率ランキング

順位 法科大学院名 受験者 最終合格者 合格率(対受験者数)
1 予備試験合格者 400 374 93.50%
2 愛知大法科大学院 3 2 66.70%
3 京都大法科大学院 185 114 61.60%
4 一橋大法科大学院 110 64 58.20%
5 慶應義塾大法科大学院 227 125 55.10%
6 東北大法科大学院 39 20 51.30%
7 東洋大法科大学院 2 1 50.00%
7 山梨学院大法科大学院 4 2 50.00%
9 早稲田大法科大学院 231 115 49.80%
10 岡山大法科大学院 33 16 48.50%

上記の令和3年度司法試験法科大学院別合格率ランキングによれば、予備試験合格者の司法試験合格率が93.5%と、2位の愛知大法科大学院(66.7%)を引き離して断トツで合格率が高いことがわかります。

また、その中でも、大学在学中に司法試験に合格した人の合格率は、98.1%と、非常に高いので、大学在学中に予備試験に合格することができれば、かなりの確率で司法試験にも合格することができることがいえます。

社会人になってから予備試験を目指すこともできますが、日中は仕事との関係で可処分時間がかなり限られてしまいます。大学在学中であれば、授業と並行して予備試験の勉強に時間を割くことができるので、この貴重な時間を有効活用するのがおすすめです。

また、予備試験は、科目が司法試験とも共通しているため、予備試験の勉強はそのまま司法試験にも役立ちます。

予備試験に合格するまでに時間がかかってしまったとしても、その時間に得られた知識は司法試験にも活きるので、予備試験に挑戦することは無駄にはならないでしょう。

3 在学中に予備試験を目指す場合のスケジュール

大学は、早期卒業を除くと一般的に4年間あります。

大学生といっても、長期休みを除くと平日は授業があり、またサークル活動やアルバイトをしている方もいると思うので、まとまった時間を確保するのが難しい方もいると思います。

その中で予備試験に合格するためには、春休みや夏休みなどの長期休みを有効活用して集中して勉強をすることが大事になります。是非この期間を有効活用していきましょう。

特に春休みは、短答式試験の直前期になるので、短答の勉強をするのに良い時期になります。春休みまでに論文対策を一通り終え、春休みに入る頃には短答の勉強に集中できるように準備しておきましょう。

4 サマリー


大学在学中から予備試験を目指すことのメリットがたくさんあるので、大学生の方で、法曹を目指したいと考えている方は、是非予備試験の受験を検討してみてくださいね。

5 まとめ

  • 大学在学中に予備試験・司法試験に合格する人は年々増加している。
  • 大学在学中に予備試験を受験するメリットとしては、①早期に法曹を目指せる、②法科大学院の学費がかからない、③予備試験合格者の司法試験合格率が毎年9割を超えている。
  • 大学在学中に予備試験を目指す場合、春休みや夏休みなどの長期休みを有効活用し、その長期休みに集中して勉強するスケジュールを立てよう。

 

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