宅建試験 攻略のポイントは過去問!何年分の問題を解くべき?

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働きながら合格を目指す社会人も多い、宅建試験。時間をかけすぎず、いかに効率よく勉強を進めるかが、合格の大きなカギとなります。今回は、試験勉強として過去問を解くことの重要性にフォーカスして、どのように過去問に取り組んでいけばよいか解説します。

1 2015年から難易度が上がった宅建の過去問対策

ご存じの方も多いと思いますが、2015年はそれまでの「宅地建物取引主任者」が「宅地建物取引士」という、いわゆる“サムライ業”になった年です。それに伴って法改正が行われた影響もあり、宅建試験問題の難易度が上がりました。過去問対策のためにも、まずはその点から詳しく見ていきましょう。

(1)「個数問題」の増加

具体的にはまず、宅建業法の「個数問題」が増えたことが挙げられます。個数問題とは、選択肢のうち「正しいもの」または「誤っているもの」の「個数」を答えさせるもので、選択肢の正誤が正確にわからなければ解答できなくなっています。たとえまぐれで正解できても、正確な理解によるものではないため、他の問題で間違えることになる可能性が高いでしょう。合格レベルにある人にとって鬼門となるのが個数問題なのです。

(2)民法の条文に関する難題

最近、宅建の受験生の中には、法律を学ぶロースクール生や、場合によっては司法試験の受験生も含まれているため、問題の難易度が上がっている傾向にあります。「民法の条文に書いてあるのはどれか」を答えさせるなど、司法試験に出てもおかしくないような難題が出た年もあるほどです。とはいえ、難しかった年は合格点が下がり、勉強している人は受かる仕組みになっているので、必要以上に身構えることはないでしょう。

(3)2014年までの過去問は不要?

難易度が上がった2015年以前の過去問は意味をなさないかといえば、答えはNOです。それ以前の過去問を解く必要は絶対にあります。2014年までの過去問と同じような問題が、実際に出題されています。ただ、先述のように「個数問題」が多くなっているため、正確に理解していなければ解けなくなっていることは確かです。2014年までの過去問に対しては、出題形式に変化があったこと、理解の深さが求められるようになっていることに気を付けて、より丁寧に取り組んでいくのがよいでしょう。

2 宅建試験対策には何年分の過去問を解くべきか

一口に過去問を解くと言っても、特定の一年分を完璧にするべきなのか、それとも数年分を次から次へと解いていくべきなのか、迷う方もいるかもしれません。ここからは過去問の解き方について解説します。

(1)3割しかできなくても、他の問題に進む

過去問はなるべく多く解いた方がいいでしょう。ある年の過去問を解いて100点満点中30点しか取れず、理解度が不十分だとしても、復習を始める必要はありません。残りの70点を取るための勉強をするなら、同じ問題をもう一度やるより、別の年の過去問に取り組んだ方がよいのです。

過去問は、やればやるほど問題のエッセンスが自分の頭の中に入ってきます。1回目には解けなかった70点分は、別の年の過去問に取り組むことで解けるようになります。同じ年の過去問を繰り返して100点取っても意味がありません。試験では同じような内容が形を変えて問われるため、過去問でいろいろな形を自分の中にストックしていきましょう。

(2)宅建試験の過去問は最低5年分、できれば7年分

最低でも5年分、可能なら7年分の過去問をまずは1周しましょう。宅建試験ならば、5年分の過去問に取り組めば、その中からだいたい同じような問題が本試験で出題されます。特に「宅建業法」は、毎年繰り返し同じような問題が出ます。中でも「クーリングオフ」に関しては、数年分の過去問を解くと、シチュエーションのパターンがいくつかあることに気づくでしょう。頭の中にストックしておけば「今回はこのパターンが来たか!」とわかるはずです。

前年の過去問しかやらずに教科書ばかり読んでいるような人は、同じ問題が形を変えて出てきた時に、同じことを問われているのに答えることができません。何年も不合格続きの人は、このようにインプットばかりして、アウトプットの方法を間違えていることが多いものです。それではもったいないので、やり方を考えて過去問に取り組んでみてください。

ただし、ひとつ注意としては過去問以外に手を出さないこと。オリジナル問題を解くことなどに時間を費やしてはいけません。まずは過去問5年分をマストにしましょう。

3 サマリー

いかがでしたでしょうか。過去問に関する勉強法を攻略すれば、宅建試験の合格をさらに引き寄せられる可能性が出てくることがわかりました。限りある時間を有効に使って合格するために、まずは5~7年分の過去問を1周するという目標の達成を目指しましょう!

4 まとめ

・難易度が上がった2015年より前の過去問も十分に解く価値はある
・「個数問題」の増加に対応するため、より丁寧な理解が必要
・最低でも5年分、できれば7年分の過去問を解くべきである
・正答率が低くても、別の年の過去問に進んで自分のストックを増やす
・オリジナル問題などに手を出さず、過去問5~7年分の1周を目標に!

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