【徹底調査】法科大学院35校の司法試験合格率のランキングと特色について

法科大学院(ロースクール)

法科大学院経由で司法試験を目指してる方は、法科大学院を選択する際に法科大学院ごとの司法試験合格率が気になるのではないでしょうか。

司法試験の合格率が年々上がっている中で、どの法科大学院に進学するかはとても重要ですよね。

この記事では、法科大学院別の司法試験合格率ランキングと、法科大学院ごとの特色や入試倍率などの最新情報をご紹介するので、是非参考にしてみてください。

  1. 1 法科大学院別!司法試験合格率ランキング
  2. 2 司法試験全体の合格率
  3. 3 司法試験合格率順!法科大学院ごとの特色
    1. (1) 愛知大学法科大学院
    2. (2) 京都大学法科大学院
    3. (3) 一橋大学法科大学院
    4. (4) 慶應義塾大学法科大学院
    5. (5) 東北大学法科大学院
    6. (6) 東洋大学法科大学院
    7. (7) 山梨学院大学法科大学院
    8. (8) 早稲田大学法科大学院
    9. (9) 岡山大学法科大学院
    10. (10) 東京大学法科大学院
    11. (11) 名古屋大学法科大学院
    12. (12) 神戸大学法科大学院
    13. (13) 大阪大学大学院 高等司法研究科
    14. (14) 獨協大学法科大学院
    15. (15) 同志社大学法科大学院
    16. (16) 中央大学法科大学院
    17. (17) 筑波大学法科大学院
    18. (18) 創価大学法科大学院
    19. (19) 東京都立大学法科大学院
    20. (20) 関西学院大学法科大学院
    21. (21) 九州大学法科大学院
    22. (22) 専修大学法科大学院
    23. (23) 北海道大学法科大学院
    24. (24) 関東学院大学法科大学院
    25. (25) 広島大学法科大学院
    26. (26) 日本大学法科大学院
    27. (27) 金沢大学法科大学院
    28. (28) 明治大学法科大学院
    29. (29) 甲南大学法科大学院
    30. (30) 神奈川大学法科大学院
    31. (31) 立命館大学法科大学院
    32. (32) 大阪市立大学法科大学院
    33. (33) 横浜国立大学法科大学院
    34. (34) 南山大学法科大学院
    35. (35) 青山学院大学法科大学院
  4. 4 法科大学院を選ぶ際の基準は?
  5. 5 法科大学院ルートのメリット・デメリット
    1. (1) 法科大学院ルートのメリット
    2. (2) 法科大学院ルートのデメリット
  6. 5 サマリー
  7. 6 まとめ

1 法科大学院別!司法試験合格率ランキング

まずは、令和3年度司法試験の法科大学院別合格率ランキングの表をご覧ください。

▼令和3年度 司法試験実績(法科大学院別)※合格率順に表示

法科大学院名 受験者数 合格者数 合格率
愛知大学 3 2 66.7%
京都大学 185 114 61.6%
一橋大学 110 64 58.2%
慶應義塾大学 227 125 55.1%
東北大学 39 20 51.3%
東洋大学 2 1 50%
山梨学院大学 4 2 50%
早稲田大学 231 115 49.8%
岡山大学 33 16 48.5%
東京大学 199 96 48.2%
名古屋大学法科大学院 55 25 45.5%
神戸大学法科大学院 113 47 41.6%
大阪大学法科大学院 115 47 40.9%
獨協大学法科大学院 5 2 40%
同志社大学法科大学院 110 39 35.5%
中央大学法科大学院 261 83 31.8%
筑波大学法科大学院 60 19 31.7%
創価大学法科大学院 39 12 30.8%
東京都立大学法科大学院 81 24 29.6%
関西学院大学法科大学院 34 10 29.4%
九州大学法科大学院 58 17 29.3%
専修大学法科大学院 36 10 27.8%
北海道大学法科大学院 67 17 25.4%
関東学院大学法科大学院 4 1 25%
広島大学法科大学院 24 6 25%
日本大学法科大学院 71 17 23.9%
金沢大学法科大学院 18 4 22.2%
明治大学法科大学院 102 22 21.6%
甲南大学法科大学院 33 7 21.2%
神奈川大学法科大学院 5 1 20%
立命館大学法科大学院 78 15 19.2%
大阪市立大学法科大学院 43 8 18.6%
横浜国立大学法科大学院 29 5 17.2%
南山大学法科大学院 12 2 16.7%
青山学院大学法科大学院 19 3 15.8%

出典:法務省

こちらは、司法試験の合格率が高かった法科大学院の上位35校をランキング順に示したものになります。

受験者数は少ないものの、愛知大学法科大学院の司法試験合格率が最も高く、66.7%でした。

その次が京都大学法科大学院で合格率が61.6%でした。

35校全体を見ても、有名校が並んでいる印象がありますね。

2 司法試験全体の合格率

では、司法試験全体の合格率はどうなっているのでしょうか。

こちらは、平成24年から令和3年までの司法試験合格率の推移を表したものです。

平成24年から平成29年頃までは合格率が20%代で推移していますが、平成30年以降は合格率が一気に上昇し始め、令和3年の司法試験合格率は過去最高の41.5%となりました。

司法試験の合格率は年々上がっていることが分かります。

3 司法試験合格率順!法科大学院ごとの特色

令和3年度司法試験の合格率が高かった順に、法科大学院ごとの特色や入試倍率などをまとめました。

法科大学院への進学を考えている方は、これらを参考にしてみてくださいね。

(1) 愛知大学法科大学院

司法試験合格者 2 (合格率66.7%)
キャンパス 車道キャンパス 「車道(くるまみち)駅下車」すぐ
学費 117万(年間)
入試倍率 1.85(2021年度)

愛知大学法科大学院は、これまで139人の司法試験合格者を輩出しており、2020年、2021年共に司法試験合格率が1位となっています。

少人数教育、正課を補助するチューター制度などが特徴です。

(2) 京都大学法科大学院

司法試験合格者 114(合格率61.6%)
キャンパス 左京区吉田本町
学費 804,000円(年間)
入試倍率 3.3(2022年度)

京都大学法科大学院の強みは、なんといっても、司法試験の合格率が毎年上位に入っていることです。

平成21年度司法試験から令和3年度司法試験まで、合格率が全国トップ5に入っており、安定して合格者を輩出しています。

討議・対話を重視した少人数教育が特色の一つです。

(3) 一橋大学法科大学院

司法試験合格者 64 (合格率58.2%)
キャンパス JR中央線「国立駅」徒歩6分
学費 804,000円(年間)
入試倍率 4.8(2021年度)

言わずと知れた国立名門校で、上位法科大学院の中でも中規模ながら、毎年高い合格率を誇っています。

優秀な学生が集まるため、自主ゼミなど学生が主体的に学ぶ傾向もあります。

(4) 慶應義塾大学法科大学院

司法試験合格者 125(合格率55.1%)
キャンパス 三田
学費 1,670,000円(年間)
入試倍率 2.25(2021年度)

司法試験の合格者数・合格率、ともに最高ランクの成績を誇っています。

募集定員は200名を越え、信頼のある法科大学院といえるでしょう。

自習室には、個人用のロッカーが設置されています。

また、自主ゼミ(学生同士の勉強仲間)が盛んで、そのためのグループ学習室などのスペースも十分に設けられています。

(5) 東北大学法科大学院

司法試験合格者 20(合格率51.3%)
キャンパス 仙台市営地下鉄東西線「川内駅」徒歩約7分
学費 804,000円(年間)
入試倍率 1.98(2021年度)

東北大学法科大学院では、1学年の人数を50名とする少人数教育を行っています。また、自習室は24時間開放されており、固定席となっているので、自分専用の席として使用することができるなど、環境も充実しています。

(6) 東洋大学法科大学院

東洋大学法科大学院は、2018年3月31日をもって廃校となりました。

(7) 山梨学院大学法科大学院

山梨学院大学法科大学院は、2017年度末をもって廃校となりました。

(8) 早稲田大学法科大学院

司法試験合格者 115(合格率49.8%)
キャンパス 高田馬場駅から徒歩20分
学費 1,160,000円(年間)
入試倍率 4.98(2022年度)

早稲田大学法科大学院は多様なバックグラウンドを持った人を求めている傾向にあります。

奨学金制度もとても充実しています。貸与型はもちろんですが、多数の給付型奨学金もあります。

法科大学院では珍しい交換留学制度もあるので、留学に興味のある方は一度パンフレットに目を通してみてくださいね。

(9) 岡山大学法科大学院

司法試験合格者 16(合格率48.5%)
キャンパス 津山線「法界院」駅:徒歩約10分
学費 804,000円(年間)
入試倍率 1.54(2021年度)

岡山大学法科大学院の特色としては、①少人数教育による丁寧な指導、②研究科教員と実務家教員による協働教育体制、③組織内弁護士の育成・継続教育が挙げられます。

特に組織内弁護士に興味のある方は、是非HPをご覧ください。

(10) 東京大学法科大学院

司法試験合格者 96(合格率48.2%)
キャンパス 本郷(東京メトロ 丸ノ内線「本郷三丁目」徒歩8分)
学費 804,000円(年間)
入試倍率 3.18(2021年度)

誰もが知っている東京大学の法科大学院です。毎年入試倍率が高く、受験生に人気の法科大学院となっています。

1クラスあたり60名の少人数教育体制となっています。

夏休みには、アメリカのロースクールの教員を招いたサマースクールを開設するなど、学生のためのプログラムも豊富に揃っています。

(11) 名古屋大学法科大学院

司法試験合格者 25(合格率45.5%)
キャンパス 東山キャンパス 地下鉄名城線「名古屋大学駅」下車すぐ
学費 804,000円(年間)
入試倍率 2.78(2021年度)

①研究者教員と実務家教員による協同教育体制 、②法学未修者に対するケアと徹底した少人数教育、③ITを活用した新しい教育手法の導入が特色となっています。

特に③については、カリキュラムが始まる前にITガイダンスが実施されるほど、力をいれているといえます。

(12) 神戸大学法科大学院

司法試験合格者 47(合格率41.6%)
キャンパス 阪急「六甲駅」徒歩約15~20分
学費 804,000円(年間)
入試倍率 5(2021年度)

神戸大学法科大学院は、毎年高い合格率を出しており、平成30年までの修了生の累計合格者は70%を超えています。本学の修了生である若手弁護士によるチューター制度もあるため、OB・OGによるバックアップも充実しています。

自習室は24時間利用可能で、模擬法廷などの設備も充実しています。

(13) 大阪大学大学院 高等司法研究科

司法試験合格者 47(合格率40.9%)
キャンパス 阪急電鉄宝塚線「石橋駅」徒歩20分
学費 804,000円(年間)
入試倍率 7.8(2021年度)

①双方向・対話的な少人数教育の徹底、②徹底した基礎教育、③修了後を考えた実践的プログラム、④充実の教育スタッフ、⑤修了後のサポートを特徴としています。

24時間利用可能な自習室に自分専用の席とインターネット環境が完備してあり、勉強に集中のできる環境が整っています。

(14) 獨協大学法科大学院

獨協大学法科大学院では、2015年度より募集停止しています。

(15) 同志社大学法科大学院

司法試験合格者 39(合格率35.5%)
キャンパス 「今出川駅」徒歩5分
学費 1単位あたり36,000円(単位制授業料)
入試倍率 3.26(2021年度)

「良心教育」「国際性」「高度の専門性」を重要視した授業が展開されています。1クラス25人の少人数体制となっており、双方向の議論を中心とした授業を行っています。

また、24時間利用が可能な自習室や手厚いサポート体制も利用できます。

(16) 中央大学法科大学院

司法試験合格者 83(合格率31.8%)
キャンパス 市ヶ谷
学費 130万(年間)
入試倍率 4.33(2021年度)

中央の法学部と言えば、とても有名ですよね。

法科の伝統校として多くの法曹を世に輩出してきました。

本学の最大の特徴は、募集定員200名という学生数の多さです。

司法試験だけでなく予備試験の受験者数も多く、法曹業界においてインパクトを持った大学院です。

出願枠には「女性法曹枠」があることも特徴で、女性の法曹進出も支援しているようです。

奨学金も充実しています。主な給付型の奨学金は第1種から第3種まであり、成績次第で全額免除から半額相当までが免除されます。

(17) 筑波大学法科大学院

司法試験合格者 19(合格率31.7%)
キャンパス 東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷駅」徒歩約3分
学費 804,000円(年間)
入試倍率 4(2021年度)

本学は、夜間や土曜日に通学できる社会人向けの法科大学院として有名です。24時間利用ができる自習室も完備しています。

(18) 創価大学法科大学院

司法試験合格者 12(合格率30.8%)
キャンパス JR「八王子駅」・京王「八王子駅」・「拝島駅」よりバス
学費 122万(年間)
入試倍率 1.89(2021年度)

実務家教員が多く、1クラスは少人数制です。

演習中心の洗練された授業が特徴で、合格率は高い水準にあります。本学出身の合格者を中心とするチューター制度もあり、学習支援が手厚いのも特徴です。

(19) 東京都立大学法科大学院

司法試験合格者 24(合格率29.6%)
キャンパス 月島駅下車10番出口 徒歩5分
学費 663,000円(年間)
入試倍率 2.8(2021年度)

本学では、徹底した少人数教育を採用し、一人一人の能力を最大限に伸ばす個別指導を行っています。

また、学生一人ひとりに書棚や専用ロッカーなどの設備を備えた固定席を用意しており、6時30分から22時まで利用することができます。

(20) 関西学院大学法科大学院

司法試験合格者 10(合格率29.4%)
キャンパス 西宮北口キャンパス 「西宮北口駅」すぐ
学費 1,373,000円(年間)
入試倍率 2.98(2021年度A日程)

本学の特色として、少人数教育と留学があげられます。

留学は特に法科大学院の中でも数少ないプログラムなので、留学を検討している方は是非HPをご覧ください。

(21) 九州大学法科大学院

司法試験合格者 17(合格率29.3%)
キャンパス 福岡市営地下鉄七隈線「六本松駅」すぐ
学費 804,000円(年間)
入試倍率 2.06(2021年度)

自習室は、365日利用ができ、朝6時から24時まで利用することができます。

また、学生担当(チューター制度)が設けられており、専任教員が日常的に学生に対して学習支援指導や、就職相談などを行っています。学生にとっては不安なことや心配なことをいつでも相談できる相手がいることはとても心強いですね。

(22) 専修大学法科大学院

司法試験合格者 10(合格率27.8%)
キャンパス 神田キャンパス 「神保町駅」徒歩1分
学費 124万(年間)
入試倍率 6.5(2022年度第一期一般入試)

本学では、普通入試とは別に「スカラシップ入試」を導入しており、面接を含めた総合的な観点から審査されます。これに合格すると、毎月8万円ほどが支給されるようになります。

また、アカデミックアドバイザー制度という、決められた時間に弁護士に相談できる制度があります。本学の修了生である弁護士が学習方法や勉強に関する質問などについてアドバイスを行うことができるので、手厚い学習支援となっています。

(23) 北海道大学法科大学院

司法試験合格者 17(合格率25.4%)
キャンパス 「札幌駅」徒歩4分
学費 804,000円(年間)
入試倍率 2.17(2021年度後期日程)

本学では、5つの教育プログラムを設けています。

①基礎プログラム、②深化プログラム、③法実務基礎プログラム、④先端・発展プログラム、⑤学際プログラムがあり、幅広い分野における専門性を高めるための法曹育成プログラムとなっています。

詳しくは本学のHPをご覧ください。

(24) 関東学院大学法科大学院

関東学院大学法科大学院は2015年からの学生募集を停止しています。

(25) 広島大学法科大学院

司法試験合格者 6(合格率25%)
キャンパス 東千田キャンパス 市内電車「日赤病院前」徒歩2分
学費 804,000円(年間)
入試倍率 3(2021年度)

広島県中心部の東千田キャンパスに位置しており、1学年の定員が20名と小規模な法科大学院のため、合格者数は上位に比べて少ないですが、毎年とても高い合格率を維持しています。

(26) 日本大学法科大学院

司法試験合格者 17(合格率23.9%)
キャンパス 都営地下鉄三田線 「水道橋駅」徒歩3~4分
学費 1,090,000円(年間)
入試倍率 2.7(2021年度)

本学では、法律基本科目については、1クラス25名程度、法律演習科目では15名程度の少人数教育を実施しています。

また、個人専用の自習室が設けられており、朝7時から24時まで利用することができます。

(27) 金沢大学法科大学院

司法試験合格者 4(合格率22.2%)
キャンパス JR金沢駅兼六園口(東口)よりバス
学費 804,000円(年間)
入試倍率 1.78(2021年度標準コース)

本学では、学習支援が手厚いのが特色となっています。

その例として、①アドバイス教員制度、②弁護士チューター制度、③未修者チューター制度、④司法試験合格者懇談会、⑤修了後のサポート、⑥弁護士、検察官の講演会などがあります。

(28) 明治大学法科大学院

司法試験合格者 22(合格率21.6%)
キャンパス 駿河台キャンパス「御茶ノ水駅」徒歩3分
学費 1,343,000円(年間)
入試倍率 6.45(2021年度)

明治大学法科大学院は、これまで888人の司法試験合格者を輩出しています。これは、全国の法科大学院の中で、第7位の累計合格者数になります。

本学では、強力なバックアップ体制のもと、司法試験を意識した質の高いカリキュラムが組まれています。

(29) 甲南大学法科大学院

甲南大学法科大学院では、2020年度より学生募集を停止しています。

(30) 神奈川大学法科大学院

神奈川大学法科大学院では、2016年度より学生募集を停止しています。

(31) 立命館大学法科大学院

司法試験合格者 15(合格率19.2%)
キャンパス 「二条駅」徒歩約2分
学費 1,325,800円(年間)
入試倍率 2(2021年度)

市民的感覚を備えながら、地球的な規模で物事を考えられる「地球市民法曹」の育成を掲げています。信頼のある授業やサポート体制もうかがえます。

個人に専用の大型デスクが与えられるだけでなく、wi-fiもロッカーも完備。京都だけでなく、大阪・奈良・滋賀からのアクセスも良好です。

(32) 大阪市立大学法科大学院

司法試験合格者 8(合格率18.6%)
キャンパス 「杉本町(大阪市立大学前)駅」徒歩約5分
学費 804,000円(年間)
入試倍率 3.4(2021年度)

大阪市立大学法科大学院は、2022年4月に大阪公立大学が開学するのに合わせて、「大阪公立大学法科大学院」になります。これまでの伝統をそのまま引き継ぎます。

特色としては、①1クラス30名の少人数教育、②早期合格へのサポート、③経済的支援(授業料減免や奨学金制度)があります。

(33) 横浜国立大学法科大学院

横浜国立大学法科大学院は、2019年度より学生募集を停止しています。

(34) 南山大学法科大学院

司法試験合格者 2(合格率16.7%)
キャンパス 「八事日赤」駅より徒歩約8分
学費 120万(年間)
入試倍率 1.85(2021年度)

南山大学法科大学院では、教員による個別指導や、本学出身の弁護士によるアドバイザー制度を設けており、充実した学生支援制度となっています。

(35) 青山学院大学法科大学院

青山学院大法科大学院では、2018年より学生募集を停止しています。

4 法科大学院を選ぶ際の基準は?

実際にどういった基準で法科大学院を選べばよいか、悩む方もおられるのではないでしょうか。

これまで司法試験の合格率の高い順に法科大学院を紹介してきましたが、司法試験の合格率の高さは、法科大学院を選ぶ際の基準として最も重要といえます。

また、毎年安定して高い合格率を出している法科大学院を選ぶのが良いでしょう。

合格率が高い背景としては、学生個人の実力以外にも、大学院の手厚い学習支援や、合格した弁護士による個別指導などが合格率に貢献していることもあります。

また、他にも授業料免除や奨学金制度が充実しているかという基準も、受験生にとって重要な基準となるのではないでしょうか。特に法科大学院生はアルバイトをする余裕がないため、成績上位を狙って給付型奨学金が受けられる法科大学院を選ぶのが良いといえます。

他には、自習室があるのか(固定席か否か)、家から近い距離にあるのかといった環境面も、勉強に集中する環境を整える上で重要な基準となります。

5 法科大学院ルートのメリット・デメリット

(1) 法科大学院ルートのメリット

最大のメリットは、司法試験の受験資格を確実に獲得できることです。法科大学院に進学しないのであれば、予備試験に合格する必要があります。予備試験に合格できれば良いのですが、合格できなかったときのリスクを軽減でき、司法試験の対策のみに集中することができます。

他の受験資格を得るルートとして、予備試験に合格するルートがありますが、予備試験は合格率が約4%と狭き門であるのに対して、法科大学院は修了することができれば良いので、必要な単位を習得し、定期試験対策をしながら、司法試験対策を継続していけば修了することは難しいことではありません。

また、法科大学院では法学の研究者や実務家教員が揃っているため、学問について分からないことを聞くことができたり、受験仲間がたくさんできることで、モチベーション維持にも繋がるといった点も大きなメリットといえるでしょう。

さらに、先に合格した法科大学院出身の先輩から直接アドバイスや添削を受けることができることも、司法試験対策にとって大きな利点となります。

(2) 法科大学院ルートのデメリット

法科大学院へ進学するデメリットとしては、高額な授業料がかかってしまうという点です。

私立であれば、年間およそ100万円の授業料がかかってしまいます。

もっとも、法科大学院によっては、成績優秀者に対する授業料免除制度を設けているところや、給付型奨学金による経済的支援をしているところがあります。

法科大学院独自の経済的支援を行っているところがあるので、検討している法科大学院のホームページなどで確認してみてください。

5 サマリー

司法試験の合格率は、年々上がっており、法曹を目指すなら今がチャンスといえます。法科大学院への進学を考えている方は、是非この機会に合格率を見比べて受験する際に参考にしてみてください。

6 まとめ

  • 令和3年度司法試験の合格率は41.5%と、初めて40%台の高い合格率となった
  • 令和3年度司法試験合格率の高かった法科大学院は、愛知大学法科大学院(合格率66.7%)
  • 法科大学院を選ぶ際の基準は、①司法試験合格率の高さ、②学習支援の手厚さ、③環境
  • 法科大学院ルートのメリットは、修了すれば確実に司法試験の受験資格が得られること、学習支援が手厚いこと
  • 法科大学院ルートのデメリットは、学費がかかること、法科大学院では司法試験対策を直接受けられるわけではないこと
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