行政書士を目指す主婦は増えている?主婦が行政書士を目指すべき理由とおすすめの勉強方法とは?

行政書士

女性が職業について考える場合、どうしてもネックになるのは「出産」「子育て」などのライフイベント。働き方改革は「ダイバーシティ」を推進し、ライフイベントでキャリアの中断を余儀なくされることの多い女性に、平等に労働の機会を与える社会を目指しています。

「法律系国家資格は一生の仕事になるのではないか」「自分にも取得できるだろうか」と、考えたことがある主婦の方は多いのではないでしょうか。この記事では、数ある国家資格でも「行政書士」にスポットを当て、行政書士資格と主婦の相性について調べていきます。

1 行政書士の資格とは?

いざ資格を取ろうと決意しても、数ある国家資格の中には、受験資格を制限しているものがあります。

(1)行政書士試験には受験資格がない

社労士や税理士などには、受験資格が存在します。弁護士も同様です。これらの資格には特に、大卒以上の学歴を必要とする場合が多いです。

しかし行政書士試験には、受験資格の制限が設けられていません。学歴、実務経験、国籍などの制限を受けず誰でも行政書士試験を受験できます。

(2)女性の割合は社労士、税理士の方が高い

それでは、行政書士における女性の割合は、どれくらい高いのでしょうか。

資格 割合 資格 割合
弁護士 18.6% 税理士 14.8%
社労士 30.1% 司法書士 17.2%
行政書士 13.7% 弁理士 15.1%

弁護士白書 2018年版 の資料を基に作表

上表によると、女性の割合が突出して高いのは社労士で30%でした。他の士業系資格に関しては、続いて弁護士の女性割合が高く18.6%、次が司法書士で17.2%でした。

行政書士の女性割合はどうかというと、13.7%にとどまっています。同資料によると、2009年の行政書士における女性の割合は、未だ11.1%でした。微増していることは確認できますが、女性行政書士の割合はまだまだ低いといえます。

(3)女性行政書士ならではの需要もある

まだまだ比率の少ない女性行政書士ではありますが、案件によっては顧客から「ぜひとも女性の行政書士に依頼したい」と熱望されるケースもあるようです。

特に、離婚関係の案件について女性が依頼する場合は、女性の行政書士に担当して欲しいという希望を持つ人が多いようです。その他の家庭の問題についての相談に関しても、同様に女性行政書士の担当を希望する人が多いです。このように女性行政書士には、女性ならではの需要が少なからずあるのです。

2 主婦が行政書士資格を取得するメリットとは?

主婦が行政書士資格を取得することのメリットには、どんなものがあるのでしょうか。現役女性行政書士のコメントを探し、抜粋してみました。

(1)初期費用が小さい

行政書士業を営むために必要な設備は、まず、行政書士が独占業務としておこなう「許認可申請書類」などを作成するために必要な、PCとプリンターくらいでしょう。また、顧客の来訪時に迎える空間が必要ですが、これは自宅の一室で十分だと思われます。

しかし、開業資金として「行政書士登録料」が発生し、年間の会費もかかることには注意が必要で、これは準備しておかなければいけません。下表は、東京・神奈川・埼玉県の行政書士登録料を比較したものです。このように地域差がありますので、管轄の行政書士会に確認してください。

都道府県 登録免許税 登録手数料 入会金 会費
東京都 30,000円 25,000円 200,000円 会費 18,000円(3か月分)

政治連盟会費 3,000円(3か月分)

神奈川県 30,000円 25,000円 250,000円 月額 6,000円
埼玉県 30,000円 25,000円 200,000円 年会費 60,000円

ご覧の通り、行政書士会への登録時には、25~30万円くらいの初期費用が発生します(地域によって金額は変わります)。

(2)主婦の人脈、経験が活きる可能性

主婦が行政書士として働き始めた場合、その人脈から依頼されやすいのは「離婚案件」です。いまや3組に1組の夫婦が離婚するといわれる時代ですから、親しいママ友が突然離婚することになり、離婚相談や離婚協議書作成の依頼を受けることになる、ということは十分起こり得るのです。

行政書士には「成年後見」という仕事もあります。2000年にスタートした「成年後見制度」とは、成人しているものの判断能力が不十分で、自力で法律行為等をおこなうことができない人のために、第三者が代理しておこなう制度のことです。行政書士は、この制度を必要とする知的・精神障害者、認知症のお年寄りなどを成年後見できます。面倒見のよさが自分の持ち味であると考えている主婦の方には、資格と合わせてそれを活かせる業務ではないでしょうか。

(3)育児や家事と両立可能で、定年がない

繰り返しますが、女性のキャリアはとかく出産を始めとしたライフイベントに大きく影響されるものです。近年は家事・育児における男女平等が叫ばれるようになったものの、やはり身を挺して出産を経験する女性の方が、キャリアを中断しなくてはならない状況に置かれやすいことは確かでしょう。

新型コロナウイルス感染拡大にあたっては、小学校の臨時休業で休業を余儀なくされた人に対する休業手当が、制度拡充を繰り返し注目されました。これも残念ながら女性の方が多かったのではないでしょうか。

その点、行政書士として自宅で開業すれば、育児との両立もやり方次第で変えられるかもしれません。出産や育児などとぶつかったとしても、自分のできる範囲で案件を受けることができるからです。

独立開業となると、はじめは人脈がなくて不安かもしれませんが、行政書士会の業務研修会など人脈を広げるチャンスがあるので、積極的に参加しましょう。先輩行政書士さんのおこぼれの仕事などを頂けることもあります。

(4)意外に高収入

行政書士は「食えない」、業務に対する報酬は「低い」。そんな印象を持たれがちですが、報酬は意外と高額です。一般的な相場を、下表にまとめてみます。

①行政書士業務の一般的報酬額

契約書 報酬額

3万円

電子内容証明
飲食店営業許可申請 5~10万円
会社設立 10万円
風俗営業許可申請 10~30万円(1回)
建設業許可申請 15〜20万円
産業廃棄物処理業許可申請 10〜50万円

行政書士として独立開業する場合は、報酬は自由に設定できることになっています。意外と高額な報酬なので驚かれたのではないでしょうか。

顧客獲得が上手くできるようになり、コンスタントに仕事が舞い込むようになれば、 行政書士は十分稼げる職業です。

②平均的な年収は?

行政書士の年収は、開業行政書士で200~3,000万円となります。あまりにも差が開いているので驚いたかもしれません。平均すると約600万円程度になるようです。実務経験と人脈の有無で、こんなにも差が開くということですね。

経験・人脈なしでいきなり開業するよりは、まずは他の行政書士事務所に就職したり、先輩の行政書士にパートで雇ってもらったりした方が、経験を積むこともできるので良いでしょう。

正社員・パートで雇ってもらううちは、大きく収入が伸びることはないと思われますが、将来独立開業すると、飛躍的に売上が伸びる可能性があります。

しかし、それも多くの顧客が獲得できるような信頼と実力があってこその話です。行政書士の知識を活かして働きはじめたら、売上や給料も大事ですが、多くの経験を積んで実力を養うことに重点を置きましょう。

3 まずは行政書士事務所などで働くのも良い

前述のように、行政書士資格を取ると、士業事務所などに勤務できる可能性も出てきます。

(1)法務事務所などで働く

行政書士・司法書士事務所では、正社員やパートの募集をしています。

行政書士試験に合格した時点で、資格保有者は民法や行政法などの法律知識を得ていますが、士業事務所に勤務することで、生きた知識と経験を得ることができます。また、先輩方に囲まれることも素晴らしく、新人であれば周りの先輩方から何でも親切に教えてもらえます。

行政書士が開業する一般的な事務所で働く行政書士は、「使用人行政書士」と呼ばれます。使用人行政書士として働く魅力は、現場で多くのことを学べることに加えて、自分で開業・経営していないので、経営状況などを気にせずに仕事に集中できる点です。自分で事務所を借りて経営を始めてしまうと、賃料などの経費と売上の収支がどうしても気になってしまうものです。そう考えると、はじめは使用人行政書士として雇われて、着実に実力をつけていくのも良いことです。

会社設立関係、在留資格など、その事務所により中心におこなう業務が違います。自分の強みや興味がある分野を、取り扱っている事務所を探すのも良いでしょう。

(2)一般企業の法務部

行政書士資格を活かして一般企業に就職することもできます。その場合、法務部などの部署に就職できることもあります。

4 主婦が行政書士に合格するには?

これまで、行政書士は主婦が目指すのにおすすめの国家資格であることを伝えてきました。それでは、主婦がこれから行政書士資格の取得を目指すなら、おすすめの勉強方法はあるのでしょうか?

(1)通信講座がおすすめ!

主婦の合格者の合格体験記には、日々忙しさに追われる中で、たまたま知った通信講座に資料請求したことがきっかけで、勉強をスタートさせたという話が多くあります。

試験勉強には、平均して約1~2年を要しますが、要領を得ない受験勉強をしてしまうともっと長い年月がかかってしまいます。

資格学校に通学するとなると、校舎が近くになければなりません。しかし、大半の資格学校は 首都圏に集中している傾向があります。また独学すると、膨大な試験範囲に振り回されて、時間と労力を無駄にしてしまうことも往々にしてあります。市販のテキストでの独学は、出題範囲を効率的に押さえていくことが難しくなります。

しかし、通信講座を選択しそのシステムに乗ってしまえば、効率的な受験勉強ができるので合格への近道になります。最近は、時と場所を選ばないスマホ対応型の通信講座に人気があります。

(2)資格スクエア合格パックがおすすめ

講座名 【2020年向け】行政書士合格パック
講座内容 基礎講座(約45時間)
過去問講座(約10時間)
直前対策講座(約15時間)
*2019年向け講座も視聴可能。
*問題演習機能を省き価格を抑えたプラン。
視聴期限 2020年11月末
販売価格 定価99,700円(税込)

資格スクエアは、独自の学習メソッドとITの技術を掛け合わせた、新しい教育サービスを提供する講座です。

資格スクエアの講義は全てがオンラインで、PCはもちろん、スマートフォンやタブレットで「いつでもどこでも」学習することができます。講義は見放題なので、見逃しがあった講義も「何度でも」見直すことができます。【2020年向け】行政書士合格パック購入者には、さらに以下の特典が付いています。

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「コンパクト行政書士の問題集All-in-One」テキストプレゼント。
特典② 行政書士試験「未来問」の解説動画で重要な題をピックアップし丁寧に解説。
特典③ 未来問が予測した「重要カテゴリー一覧表」で、本試験での出題可能性の高いカテゴリーを重点的に学習できる。

主婦のような忙しい学習者の勉強時間を、テクノロジーで生み出し、AI技術を取り入れて効率的学習を担保するのが、資格スクエアの通信講座です。いまなら、「AI」による行政書士試験出題予測「未来問」を無料プレゼントしています。こちらからぜひお申し込みください。

5 サマリー

行政書士という資格の魅力が、十分に伝わりましたでしょうか。

通信講座を使うなどの工夫で、主婦の方でも効率的な学習が可能になっているので、確実に合格を勝ち取りましょう!

6 まとめ

・行政書士試験には受験資格の制限が設けられておらず、誰でも受験できる。

・女性の割合が突出して高いのは社労士で30%、行政書士の女性割合は13.7%にとどまっている。

・行政書士会への登録料25~30万円くらいの初期費用が発生する。

・女性のキャリアは出産などのライフイベントに大きく影響されるが、行政書士は育児や家事と両立可能で、定年がない。

・行政書士の平均年収は約600万円程度。

・士業事務所に勤務しても生きた知識と経験を得ることができ、何でも親切に教えてもらえる。

・最近はスマホ対応型の通信講座が人気で、そのシステムに乗れば効率的な受験勉強ができる。

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