「苦手科目」を作ったら合格は困難。予備試験の「苦手科目」との付き合い方とは?

予備試験

 

どうしてもこの分野の点数が伸びない・・・

苦手科目に苦戦していてなかなか総合点がUPしない・・・

など勉強を進めるにつれて気になる「苦手科目との付き合い方」。

この記事では苦手科目を無くすために心がけたいことや苦手科目との付き合い方について述べていきます。

1 苦手意識はどこからやってくるの?

当然ですが苦手と思うものやことは人それぞれ異なります。

これまで経験したことがないから苦手、経験したけど自分に合わなかったなど個々の人生体験によっても左右されることが多いでしょう。

 

例えば、仕事に置き換えれば自分は営業部だから人との折衝やコミュニケーションは得意だが事務的な数字の処理や請求書の仕分けなどが苦手・・・などご自身の立場にも由来するところは多いにしてあるのではないでしょうか。

このような経験の偏りが一つの苦手意識を作るきっかけとなります。

とある有名アーティストも「セロリ」を題材に歌っていましたね。

 

また、多くの人が苦手、嫌いというものから遠ざかろうとしてしまうため、苦手科目と分かりながらも勉強をついつい後回しにしてしまい得意科目と比較すると勉強の時間が少なくなってしまうことも一つの要因となるかもしれません。

 

理想論ではありますが、苦手科目がゼロになれば合格への可能性はぐっと高まります。

しかしながら、前述のように個人由来の要因が大きいため苦手科目を全くのゼロにすることは難しいと言えます。

 

では、どのように苦手科目と向き合うべきなのでしょうか。

 

2 苦手科目との付き合い方

(1) 具体的にどこが苦手なのか分析しよう

予備試験の試験科目は非常に広範囲です。

苦手科目と一口にいっても科目ごとに様々な分野があります。

一番重要なのは、苦手科目だと思っている科目の具体的に何が苦手だと感じるのか、点数が伸び悩んでしまっているのか客観的な視点をもって分析をすることです。

例えば、漠然と苦手科目だと思っていたけども実は一部だけ極端に苦手な分野があるだけだった、ということもあります。

 

短答式試験対策のひとつとして、各試験科目を分野別に細かく分けて「得意」「ふつう」「苦手」と分ける習慣をつけることをおすすめします。

さらに、試験科目を見て問題自体の難易度を「易しい」「ふつう」「難しい」と分けると全部で9パターンの組み合わせができると思います。

得意 ふつう 苦手
易しい 得意×易しい ふつう×易しい 苦手×易しい
ふつう 得意×ふつう ふつう×ふつう 苦手×ふつう
難しい 得意×難しい ふつう×難しい 苦手×難しい

 

合格を目指すのであれば、苦手×ふつう、ふつう×難しいについては5割程度点数を取れればOK、その他(得意×易しい、得意×ふつう、得意×難しい、ふつう×易しい、ふつう×ふつう、苦手×易しい)は落とさないようにするというように、自分の得手不得手と問題自体の難易度の掛け合わせで客観的に分析を行い対策の指針とすると良いでしょう。

 

(2) 基礎を固めることに専念しよう

客観的に自分の実力を分析することで、自身の苦手とする科目が浮き彫りになると思います。

ここで重要なことは苦手科目こそ基礎基本を重視すべきということです。

論文式試験の対策の一つとしては、過去問演習などでA評価答案、B評価答案、C評価答案など自分の実力をしっかりと分析し、現実的に書けそうなラインを把握しておくことが必要です。

 

いわゆる、「守りの答案」を狙うためにも苦手科目こそ、重点的に基礎基本に立ち戻るようにしましょう。

 

3 合格のためにはバランスの良い対策が必須

予備試験では、全ての科目でバランス良く点数が取れていることが重要となります。

確かに試験の判定は総合点ですので、たとえ科目ごとに偏りがあっても基準ラインさえ超えれば合格することは可能です。

たとえば、「この科目で100点取れればこっちは30点で良い」などという考え方で、実際にその通りに上手くいけば良いのですがもし100点取れなかった場合はリカバリーが難しくなってしまいます。

どれほど自信がある科目でも、高得点を取れるというあまりに絶大な信頼を寄せてしまうとそれが外れた時のリスクはかなり大きくなります。

実はこの考え方は非常に危険です。

予備試験対策においては様々な意見がありますが、得意な科目で「攻めて」点数をとりにいくという発想よりも全科目で「守る」という意識が重要とされています。

合格という観点から考えると、まんべんなく点をとり、穴をつくらないことが大事になります。

穴をつくらないようにするために、「苦手科目」をなるべく好きになるように努力する、少なくとも、逃げないという意識が必要になります。

司法試験は最難関の国家試験と言われています。その受験資格を得るためにも予備試験段階で苦手科目と向き合わない訳にはいきません。

厳しいことを申し上げると、司法試験に合格するためには、全科目で安定してある程度の得点が出来る能力が必要なのです。

4 サマリ

完璧な人間がいないように、苦手科目が全くないという人は多くはいないと思います。

しかしながら向き合い方を変えるだけで大きくパフォーマンスは変わっていきます。

誰でも苦手なことに対して深く掘り下げることは怖いことでもありますが、合格を目指すためには客観的に分析し正しい向き合い方で臨んでいきましょう。

 

4 まとめ

  • 苦手意識は人さまざまで個人の経験に由来することがある。
  • 苦手科目には目を逸らしがちなため、勉強不足に陥ってしまうこともある。
  • まずは苦手科目を客観的に分析し具体的に何が苦手なのかを把握する。
  • 苦手科目こそ基礎基本に立ち返ることが重要。
  • 合格を目指すためにはまんべんなく点数を取るためのバランスの良い試験対策が最も大切。
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