司法試験の民事訴訟法の試験対策について徹底解説!苦手な人は必見!

司法試験

司法試験で出題される民事訴訟法は、初学者の方でもそうですが、勉強を始めた方でも苦手意識を持つ方が多く、試験対策が難しい科目です。

民事訴訟法は民法との関連性もあるため、民法の理解が進んでいないと民事訴訟法も理解できないのが民事訴訟法の難しいポイントでもあります。

この記事では、民事訴訟法が難しい理由や、苦手意識を克服するための勉強法のポイントなどを解説します。是非参考にしてみてください。

1 民事訴訟法とは?

民事訴訟法は、簡単にいえば、民事訴訟に関する手続きについての法律をいいます。例えば、自分が所有する建物を無断で使用している者に対して、建物から立ち退いてもらいたい場合に、裁判所に訴えを起こして、最終的に裁判所に判断を求めるための手続を定めた法律になります。

もちろん、裁判所が判断を下す前に和解や訴えを取り下げるなどによって事件が解決することもあります。

2 司法試験で出題される民事訴訟法の出題形式

司法試験では、民事訴訟法は論文で出題されます。

民事訴訟法の試験時間は2時間、答案用紙は8枚配られます。最近の傾向としては、設問は課題形式で問われます。問題文中に下線が引かれ、設問では、その下線部分につき、課題を答えなさいといった形式で問われることが多いです。

3 民事訴訟法の勉強のポイント

(1) 民事訴訟法が難しい理由

冒頭でもご紹介したように、民事訴訟法は手続きに関する法律で、なかなかイメージしづらく、すぐに理解できるような科目ではないと思います。

受験生の中でも苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。

民事訴訟法が難しい理由の一つとして、民法との相互理解が必須であることがあげられます。

これはどういうことかというと、民事訴訟法は、民法の前提知識がないと理解しづらい学問です。詳しくは後述しますが、民事訴訟法は実体法である民法の法的な判断をするための手続法なので、手続きについて理解できても、具体的な当事者の主張や提出される証拠について、民事訴訟法としての法的な意味内容を理解することが難しいといえます。

また、民事訴訟法では基本概念がとても重要だとよく言われますが、この基本概念について、論文式試験では様々な角度から問うてきます。

毎年弁論主義や既判力について出題されるにもかかわらず、毎回違う角度から問われるので、基本概念についてどこまで深く理解できているのかが問われるのですね。

基本概念の定義や制度趣旨をインプットしていても、いざ論文として答案を書こうとすると書けない方が多いのも、民事訴訟法の特徴といえます。

(2) 民事訴訟法の勉強法

民事訴訟法は、手続に関する法律になります。

例えば、当事者が訴えたいというときに、そのルールを決めているのが「民事訴訟法」です。

民法や刑法に比べると、民事訴訟法は身近にない法律なので、苦手意識の多い受験生は多いのではないでしょうか。

例えば、「既判力」や「弁論主義」なども、民事訴訟法で毎年頻繁に出題されている割に、多くの受験生は躓いてしまいます。実は、これらの分野について、いろんな角度から聞かれるところが、民事訴訟法が難しい要因の一つといえます。

民事訴訟法では、定義を覚えるのは簡単でも、どういう場面で、どういう働き方をするのかを理解しないといけないので、暗記部分がとても少なく、制度について理解しているのかどうかが特に問われる科目といえます。

これは、逆に言えば、過去問がとても重要なことを意味しています。ただテキストを読んで勉強をしても、いざ過去問を解いてみると、全く書けないなんてこともあります。民事訴訟法は、インプットとアウトプットのギャップを一番感じてしまう科目かもしれません。

また、民事訴訟法は、特に基本概念がとても大事です。既判力や弁論主義などの基本概念について過去問を解きながら理解を深めていけば、合格レベルに近づけるので、なるべくアウトプットに勉強をシフトしていってください。

また、民事訴訟法を勉強する上で、民法の理解が不可欠といいましたが、要件事実の理解が民事訴訟法では必須になります。

ざっくりになりますが、例えば、当事者が裁判上ある主張をして、その主張が裁判上の自白にあたるのか否かが問われた場合に、その主張が裁判上の自白にあたるかどうかは、要件事実の理解がないと解けません(ここでは細かい学問的なお話は省略します)。

このように、民事訴訟法の問題を解く上で、民法を切り離すことができないので、実体法である民法の理解をしっかり固めることも重要になります。

(3) 論文対策として重要なのは過去問

何度も繰り返しますが、民事訴訟法の論文対策として最も重要なのは過去問になります。特に民事訴訟法は、他の科目と異なり、設問が課題形式で問われる傾向にあるので、過去問に慣れておかないと本番で最も失敗のリスクが出てきてしまいます。

また、設問に対する解答の仕方も、他の科目に比べて難しいので、過去問をいかに分析できるかが肝になります。

民事訴訟法は苦手な方が多い反面、これを得意科目にすれば一気に得点を稼ぐことができるので、是非過去問に挑戦してみましょう。

4 サマリー

民事訴訟法は、最初は躓きやすく、難しく感じる科目ですが、過去問を分析し、論文を何度も繰り返し解いていけば、自ずと得意科目にすることができます。まだまだ苦手だなと思う方も、諦めずに論文対策を続けていってください!

5 まとめ

  • 民事訴訟法は、民事訴訟に関する手続きを定めた法律
  • 司法試験では、民事訴訟法の試験時間は2時間、答案用紙は8枚配られる
  • 民事訴訟法が難しい理由として、民法との相互理解が求められる点が挙げられる
  • 民事訴訟法の勉強法として、重要なのは過去問に早めに取りかかること
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