合格がゴールではない。予備試験のモチベーションの保ち方

予備試験

予備試験は科目数も多く、相当量の勉強時間を割かないといけないため、長い受験勉強を続けていく中で、モチベーションを維持することが難しく感じる方も多いのではないでしょうか。モチベーションが保てない方の中には、様々な環境で勉強している人もいると思います。例えば、なかなか思うように理解が進まない方、また不合格の経験をした方にとっては、どん底から立ち上がって再び受験勉強を開始することも大変なことだと思います。

この記事では、予備試験のモチベーションを保つための方法や工夫などを紹介します。

1 予備試験合格がゴールではない

(1) 予備試験とは司法試験を受けるための試験

予備試験とは、司法試験の受験資格を取得するための試験です。司法試験の受験資格を取得するためには、大きく2つのルートがあります。

一つは、法科大学院を修了することで受験資格を得るルートになります。こちらは、法科大学院に2年から3年在学し、必要な単位を取得する必要があります。

そしてもう一つは、予備試験に合格することで受験資格を得るルートです。

こちらは、法科大学院を修了していなくても、司法試験を受験できる能力があることを証明できる試験となっています。

この予備試験は、受験資格がなく誰でも受験することができますので、例えば会社員として働いている方でも受験することができます。但し、内容としては司法試験とほぼ同等レベルであり、難易度が高い試験です。

(2) 予備試験合格~司法試験合格までの流れ

予備試験は、毎年1回行われ、例年5月中旬に短答式試験、7月に論文式試験、10月に口述試験が行われます。

それぞれの試験に合格しないと、次の試験を受験することができず、科目数や出題形式も異なるので注意が必要です。

予備試験の最終試験である口述試験の合格発表は、11月に行われます。そのため、予備試験に最終合格することができれば、最短で次の年の司法試験(例年5月中旬に開催)を受験することができます。

しかし、準備期間が約6か月間しかないため、予備試験に合格してからは、司法試験の試験対策を早急に始める必要があります。

例えば、最短で司法試験に合格することを想定すると、約2年間ほどかかる計算になります。

最短でも2年ほど受験勉強をしなければならないので、受験勉強を続けるためのモチベーションの維持はとても大事になります。

2 予備試験を乗り切るモチベーション維持おすすめ

(1) 将来の自分像を明確にする

予備試験に合格することができても、その次に司法試験に合格しなければならないため、いくつもの試験を突破しなければならないことの精神的負担は大きいと思います。

また、予備試験の合格率は約4%と高いハードルを感じることも多いでしょう。

どうしても、高いハードルに自信をなくしてしまいそうになった場合には、司法試験に合格した後、どのような人生を歩みたいか考えてみるのがおすすめです。司法試験に合格した後、自分は弁護士、検察官、裁判官のどれになりたいのか、また法曹になった後、どのような経験を積みたいかなど、想像は無限大です。

自分が歩んでみたい人生を、手帳に書いたり、紙に書いて毎日見える位置に貼るなどして、合格した後のことをたくさん考えてみましょう。

(2) スケジュールを立てる、前に進む癖をつける

モチベーションの維持ができない方の多くは、実は勉強計画を立てていないことや、立てたものの、破綻してしまっている場合があります。

勉強計画を立てることはとても大変な作業ですが、合格から逆算してやるべきことを算出していくことで、合格までの道のりが明確になるので、実はとても重要な作業になります。

ここで気を付けなければならない点として、一度立てた計画は遂行しなければと思われがちですが、勉強計画は、随時修正していくことが重要になります。学習を続けていくと、自分に足りないことや課題が分かっていきます。そうすると、目前にある課題をまずは克服していくことが必要なので、計画も修正しなければなりません。

また、遂行が不可能な勉強計画は立てないように気を付けましょう。例えば、1日8時間勉強をするとして、勉強内容も8時間で終わるような量にしても、日によっては6時間程度しかできないこともあります。1日でも計画が遅れてしまえば、その後の計画もズレてしまうため、勉強計画が破綻してしまう恐れがあります。

したがって、現実的な勉強計画を立てることが重要になります。例えば、休憩時間を含め、なるべく余裕を持たせたスケジュールにするなど、後に修正のしやすいものにするのがおすすめです。

勉強計画を立てることができれば、あとは毎日勉強計画に沿って勉強を継続するだけです。1日の勉強内容をその日になって考える必要がなくなり、やるべきことが明確になれば、モチベーションも維持しやすいので、まだ計画を立てていないという方は、是非実践してみてください。

(3) 予備校を利用する

スケジュール管理や時間の管理が苦手な方や、定期的に直接合格者からアドバイスや答案添削をしてほしいといった方は、予備校を利用するのがおすすめです。

教材からスケジュール、進捗管理までプランに含まれているものを選べば、時間をかけて考える必要がなく、やるべきことを随時教えてくれるので、勉強も進めやすいと思います。

また、講師や合格者からアドバイスがもらえる制度を利用することで、自分では気づけなかったポイントを教えてもらえるので、完全に独学で勉強を続けるよりも、飽きにくく、モチベーション維持にも繋がります。

資格スクエアでは、直接合格者に進捗管理をしてもらえるフォローアップ制度や添削機能などがあるので、是非参考にしてみてください。

3 サマリー

これまで予備試験におけるモチベーション維持の方法をご紹介してきましたが、その他にも、みなさんがそれぞれこれをやることでモチベーションが上がるといった方法を見つけてみるのも良いかもしれません。自分なりのモチベーション維持ができれば、予備試験合格に一歩近づけます!日々の勉強、頑張ってくださいね。

4 まとめ

  • 予備試験は、司法試験の受験資格を得るための試験
  • 予備試験ルートを選択する場合、最短でも司法試験に合格するまで約2年間かかる
  • 長い受験勉強を継続するために、モチベーションを維持することがとても重要
  • モチベーションを維持する方法として、①将来の自分像を明確にする、②スケジュールを立てる、③予備校を利用する
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